心配している男性

クラミジア感染症は日本で最も感染者・患者数の多い性病で、産婦人科で検査をすれば5~6人に1人の割合で陽性反応が出るほどポピュラーな病気です。この病気の病原体はクラミジア・トラコマチス(Chlamydiatrachomatis)と呼ばれる細菌で、抗生物質を服用して治療をすることができます。

病院や性病クリニックで性器クラミジアと診断された場合、初期症状であればジスロマックという薬が処方されます。ジスロマックの有効成分はアジスロマイシンで、これはマクロライド系抗生物質のひとつです。この薬を服用すると体内で有効成分が抗菌効果を発揮して、病原体(クラミジア・トラコマチス)の増殖を抑えます。治療に成功すれば、1~2週間ほどで体内の病原体が死滅して検出されなくなります。ジスロマックは性器クラミジアに対する抗菌効果が非常に高く、薬の添付文書によると臨床試験で90%以上の症状改善がみられたと記されています。

ジスロマックは性器クラミジアの治癒率90%を誇り、非常に高い治療効果を持つ薬といえます。アジスロマイシンは治癒率90%で治療効果の高い抗生物質ですが、他の抗菌薬と比較して安全性が高いというメリットもあります。

クラミジアの病原菌は他の細菌と比べると体内での寿命が長く、細胞分裂を起こす頻度が約72時間とゆっくりしたペースで増殖します。このため体内の病原菌を死滅させるためには、長期間にわたり抗菌効果を発揮し続ける必要があります。ジスロマックを飲めば1週間以上にわたり抗菌効果が持続しますが、この間に病原体が2~3回分の増殖ピークを迎えます。アジスロマイシンは数回分の増殖ピークをカバーすることができるので、効率良く体内の病原体を排除して高い治療効果を発揮します。

一般的に抗生物質を服用して細菌感染症の治療を行う場合は、1週間とか10日などの治療期間中は毎日薬を服用し続ける必要があります。この理由は、有効成分の血中濃度を一定以上に保つ必要があるからです。ジスロマックの有効成分のアジスロマイシンは血中濃度の持続時間が長いという特徴を持ち、濃度が半分になるまでの時間(半減期)は68.1時間です。薬を飲むと数日間以上にわたり抗菌効果が持続するので、治療期間中に毎日服用する必要がないという利点があります。

ジスロマック(500mg錠)の基本的な服用方法ですが、成人であれば1日1錠を3日連続で飲みます。最初の3日間だけ飲めば、以後1週間にわたり体内で抗菌効果が持続して病原菌を死滅させることができます。3日飲んで7日間効くことから、患者にとっては手間がかからないというメリットがあります。ちなみにジスロマックの錠剤は有効成分の量が250mgのタイプもあり、500mg錠と比べて小さなサイズです。500mg錠が大きすぎて飲みにくい場合は、250mg錠を2個飲むこともできます。

病原体の種類によっては、1回だけ服用する方法(単回投与)もあります。クラミジアの治療では単回投与が選択される場合があり、1回で1000mg分(500mg錠であれば2個)を服用します。単回投与でも、体内で1週間にわたり抗菌作用が持続して病原菌の増殖を抑えることができます。

細菌感染症の治療で抗菌薬を服用する場合には、治療期間中に薬を飲み忘れたり患者が勝手に判断して服用を中止すると有効成分の血中濃度が低下して細菌が増殖する恐れがあります。途中で抗菌薬を飲み忘れたり、中途半端な状態で服用を中止すると病気が再発するだけでなく、薬剤耐性菌を生み出してしまう原因になります。ジスロマックは服用回数が1回または3回と少ないので、途中で中断したり飲み忘れてしまう恐れがないというメリットがあります。