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ジスロマックは口臭や肺炎にも効く!?

2020年05月15日

ジスロマックは性器クラミジアの治療薬として知られていますが、実は性病以外にも多くの診療科で処方されることの多いポピュラーな抗菌薬のひとつです。性器クラミジア以外でも、ジスロマックを飲む機会があります。

ジスロマックは病院の泌尿器科・内科や性病クリニックなどで多く処方されていますが、歯科治療際にデンタルクリニックでも使用されるケースも少なくありません。デンタルクリニックでは虫歯の治療だけでなく、親知らずの抜歯や歯周病・歯槽膿漏などの治療も行われます。歯周病や歯槽膿漏も細菌感染症の一種なので、重症化すると歯茎が炎症を起こします。口内細菌が原因で起こる歯茎の炎症を抑えるために、ジスロマックが処方されます。

歯周病は成人の8割が罹患する病気のひとつで、歯と歯茎の間の歯周ポケットの中で嫌気性細菌が繁殖して発症します。放置すると口臭や歯茎の腫れだけではなく、歯槽骨を溶かすことで歯が失われる恐れがあります。歯周病になると細菌がバイオフィルムと呼ばれる膜を形成してしまい、膜に守られた病原菌が内部で繁殖します。アジスロマイシンはバイオフィルムを破壊する効果があるので、歯周病の治療に有効です。歯周病菌(嫌気性細菌)が原因で起こる口臭治療の際も、ジスロマックが処方されるケースがあります。

この薬の有効成分(アジスロマイシン)はペニシリン系抗生物質が効かない細菌にも有効で、マイコプラズマ肺炎や他の細菌性の肺炎の治療にも用いられます。薬を服用すると、2~3日ほどで抗菌効果を発揮して肺炎の症状が改善します。

耳鼻科であれば、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の治療のためにジスロマックが処方される場合があります。副鼻腔炎というのは顔の骨の裏の部分にある鼻腔で細菌感染が起こって炎症を発症し、膿が溜まる病気です。副鼻腔炎の治療のためにマクロライド系抗生物質を服用する方法がありますが、ジスロマックやクラリスロマイシン錠などが処方されます。

細菌感染症を発症した際に抗菌薬を服用すれば病原菌が減ることで炎症などの症状が改善されますが、アジスロマイシンには抗菌効果とは別のメカニズムで抗炎症作用を持つという特徴があります。細菌やウイルスに感染すると、好中球が集まって外敵に対して攻撃を開始します。免疫細胞は活性酸素を武器にして細菌やウイルスを殺傷しますが、この時に炎症が起こります。アジスロマイシンは好中球が集中するのを防ぐ働きもあることから、抗炎症作用も期待できます。細菌感染症で炎症が起こると痛みや発熱などの症状を発症しますが、アジスロマイシンは炎症を防ぐことで症状を緩和させることができるというメリットがあります。

ジスロマックは性器クラミジアだけでなく、口臭・肺炎・蓄膿症などにも有効な抗菌薬です。アジスロマイシンは副作用が少なくて安全性が高いので、妊婦や子供の患者にも処方されることがあります。ジスロマックやアジスロマイシンが配合されたジェネリック医薬品を購入しておけば、性器クラミジア以外の細菌感染症に対する備えにもなります。